一日で技術書を読破することはできるか

エリックエヴァンスのDDD本ほどではないにしても、技術書というのは基本的にそれなりに難しいもので、読むにしてもそこそこ腰を入れる必要がある。しかし、毎月毎月面白そうな新刊が出る。気軽にポチり、本棚の隅に格納されて埃を被るか、机の上のスタックに積まれる。結果として、買う量に読むスピードが追いつかない人が大半ではないだろうか。私もそんな人間の一人だ。そこで、今日はある挑戦をしてみた。「一日で技術書を読破できるか」だ。これができれば積読なんてものは簡単に解消できるだろう。 ルールは簡単。指定した本を一昼夜のうちに読み切れれば成功だ。課題図書は最近買ったこれにした。

個人的にPHPはそんなに好きではないのだが、各所で評判が良いので買ってみた。著者がTwitterで「PHPみたいな言語でも表現できるくらい一般的なパターンが云々」みたいなツイートをしていたのを見て、なんとなく納得が行ったのもある。ということで、一日の流れをまとめる。

行動記録

7時: 起床

8時: ジム行く

9時: 帰宅

11時: カフェに到着、読書スタート

13時: 休憩

ツイートにある通り、この時点で五章まで読んだ。章の区切りもちょうど集中が途切れるかなくらいのところで切り替わるのでスイスイ読んでいくことができた。ちなみに、この2時間はほとんどぶっ続けで読んでいる。

15時: カフェを出る

カフェではアイスコーヒーを頼んだのだが、それが原因か動悸がして本の内容が頭に入ってこなくなってきた。カフェインに弱いのか、たまにこういうことがある。本の内容は一番長い8章、デザインパターンのところでコードを追わなければならず脳に負荷がかかる。ここで一旦カフェを後にして散歩し、どこかで見つけた別のカフェに入る予定だった。

16時: 見つけた書店でぼっちざろっくの3~5巻を購入

これで全巻揃った(関係ない)

16時半: 帰宅

なんかいい感じなカフェが見つからず、家に帰ってきてしまった。何やってんだこいつ。続きは家で読むことにした。

18時半 読了

ここまでで無事に読了できた、拍手。内容はまた別の記事にするとして、今回はやってみて得た知見をまとめる。

読み物系の本じゃないとたぶん無理

今回選んだ本は設計についての読み物的な本だったが、これが実際に手を動かす必要があるプログラミング言語についての本とかだったら、同じページ数を消化することはまず無理だと思う。 やってみて思ったのだが、コードを読むのは自然言語を解するよりかなり時間がかかる。文字の大半が自然言語で構成されていないと、とてもじゃないが一日では終わらないと思う。

カフェとか行かないと無理

これは集中力の問題だが、カフェにでも行かないとなかなか厳しい。私が家で読み切れたのは残り2章を切ったくらいのところだったからで、それ以上あったら厳しかっただろう。大体において私が家で技術書を読むときは一章分を読み終えて、「よし、今日はここまでにしよう」としおりを挟み、残りの数日で3,4章くらいまで進め、いつの間にか読まなくなっていることが大半だ。誘惑が多く、誰の目線もない家では集中力が続かない。

メリハリを付けて読まないと無理

先に読了と書いたが、ぶっちゃけデザインパターンの後半あたりは読んでいない。読んでいて頭に入ってこなかったので、「よし、これは後回しにしよう」と決めた。ということで正確な意味で読了ではないのだが、別にそんな厳密性を求める必要はないと思う。変にこだわって、理解せずに文字を追うだけの時間を使う方がよっぽど勿体無い。読めなかったところは付箋でも貼って目印を付けておけば良い。それよりも本を「一回通して読んだ」状態にする方がメリットが大きい。後から読み返したときに、理解できた部分は飛ばして、理解できなかった部分を集中的に読み込むことできる。そして、時間が経ってから理解できるみたいなことが意外とよくある。
ということで、理解できてないところは飛ばしたり、理解できてるところは一字一字丁寧に追わないようにしたり、自身の理解度に合わせてメリハリのある読み方をしたほうが良いと思う。

 ということで、チャレンジとしては無事に成功し、積読を消化することができた。朝の思いつきでやってみたがのが、これからも定期的にやってみたいと思える、我ながら良い挑戦だった。本の内容のレビューについてはTwitterにも多少投稿したが、後日別で記事にしたいと思う。 それでは〜